紫外線のシミ対策
しみに関しては、世の中には「しみやすい人」と「しみにくい人」の2つのタイプが存在します。そして、どちらのグループも同じ量の紫外線を浴びていますが、しみのできやすさ、できにくさの違いは、遺伝的な体質によるところが大きいと言われています。
しみのできやすい人は、肌が色白で、日焼けによるダメージを受けやすい傾向にあります。さらに、遺伝的にしみのできやすい体質であることも考えられます。一方、しみになりにくい人は、一般的に肌が黒く、日焼けをしにくいという特徴があります。また、しみに対する遺伝的素因を持たない場合もあります。
では、このことは何を意味するのでしょうか。まず第一に、しみのできやすい人は、太陽の下で過ごすときに特に気をつける必要があるということです。日焼け止めを必ず塗り、肌を守るために服を着ることも考えてください。また、日焼けマシーンは、しみのリスクをさらに高める可能性があるので、避けた方がよいでしょう。
しみのできにくい人は、ラッキーです。日焼けを楽しむことができます。しかし、だからといって油断は禁物です。日焼け止めを塗るなど、日焼け対策は万全にしましょう。
どのタイプであっても、日光浴のリスクを認識することは重要です。必要な予防措置を講じることで、日焼けのトラブルから肌を保護することができます。
傾向として、以下のような特徴を持つ人がシミになりやすいと言われています。
- 肌のタイプ: 肌が白く、日焼けすると赤みが出る。
- 紫外線量:子供の頃、外で遊ぶことが多かった。屋外で部活に所属していた。
- 肌の状態:肌荒れやニキビがよくできる。
- 血流状態:アザができやすい、冷え性など血流が悪いなど。
- 栄養状態:食事が偏っている
- ホルモンバランス:月経不順、月経痛がひどい。
シミのできやすいお肌の原因
私たちの肌は、年齢や角質層によって異なりますが、定期的に表面の古い角質がはがれ落ち、新しい肌に生まれ変わる代謝のサイクルがあります。皮膚の一番外側の層である表皮は、常に剥がれ落ちて入れ替わっています。表皮は何層もの細胞で構成されています。表皮の一番下の層である基底層には、幹細胞があり、分裂して新しい細胞を作り出します。新しい細胞は、表皮の層を上がっていき、最終的には剥がれ落ちます。これを新陳代謝(ターンオーバー)と呼びます。このターンオーバーには約28日かかります。
このターンオーバーの周期は、年齢とともに変化するのはもちろん、肌の乾燥やストレスの多い生活、生活リズムの乱れによる睡眠不足、食生活の乱れなどによって遅くなることがあります。排出されるべきメラニン色素がいつまでも肌に残ってしまうのです。また、紫外線を浴びる量や時間、UVケアの状態も大きく影響がでます。
紫外線がシミを生み出す理由
肌は太陽の光を浴びると、肌の色をつくる色素であるメラニンが多く生成されます。メラニンは、皮膚の表皮にあるメラノサイトと呼ばれる細胞で作られます。メラニンの生産量が多いほど、肌の色は濃くなります。
紫外線が原因でできる「日光性黒子」タイプ
日光性黒子は、老人性色素斑とも呼ばれ、最も一般的なシミの一種です。色は淡褐色から暗褐色で、顔だけでなく、手や前腕、背中など紫外線の影響を受けやすい部位にできることが多いです。
特に中年以降に多く見られます。これは、年齢とともに肌のメラニン生成の効率が低下するためです。紫外線にさらされることが、この症状の主な危険因子です。日光を避けずに屋外で過ごす時間が長い人は、日光性黒子を発症しやすいと言われています。また、肌の色が白い人は、紫外線から守るためのメラニンが少ないため、リスクが高くなります。
予防としては、紫外線を浴びないようにすることですが、紫外線を浴びないというのは難しいので、日焼け止めが一番です。SPF30以上の日焼け止めを使用することが重要です。日焼け止めはたっぷりと塗り、2時間おきに塗り直すか、泳いだり汗をかいたりした場合はもっと頻繁に塗り直すことが必要です。
また、肌の見た目を改善するのに役立つ治療もあります。美白クリームやトレチノインなどです。美白クリームは、黒ずみを薄くするのに役立ちます。トレチノインは、皮膚の全体的な外観を改善し、シミを目立たなくさせるのに役立ちます。これらの治療法は、医師の処方箋があれば利用可能です。
紫外線を浴びてどのくらいの時間でシミができるか
太陽からの紫外線を浴びると、シミができるなど、肌にダメージを与えることはよく知られています。しかし、実際にはどの程度の時間がかかるのでしょうか?
米国国立衛生研究所のデータによると、シミの原因となるメラニンは、紫外線を浴びてからわずか6~12時間で生成されると言われています。このため、屋外で過ごす予定があるときは、必ず日焼け止めを塗ることが大切なのです。
紫外線を浴びてもすぐにはシミにならない!大切なのはアフターケア!
シミは完全に肌に定着するまで数週間から数カ月掛かります。ですから、最近紫外線を浴びた人は、自分の肌の変化に注意することが大切です。
うっかり日焼けした時は、日焼け直後の肌は軽いやけどのような状態になっています。まず、炎症を鎮めるために皮膚を冷やします。保冷剤をタオルに包んで肌に当てたり、ミネラルウォーターをスプレーしたりします。
ほてりが治まったら、痛みやかゆみを抑えるために、抗炎症成分を含む軟膏や塗り薬を使用するとよいでしょう。激しい痛みや水ぶくれができるなど、通常の日焼けよりも症状が重い場合は、念のため皮膚科を受診することをおすすめします。
炎症が完全に治まったら、医薬部外品の美白化粧品でシミのケアを始めましょう。美白化粧品の有効成分の多くは、メラノサイトでメラニンが作られるメカニズムにアプローチし、メラニンの生成を抑制する効果が期待できます。
シミをつくらないための紫外線対策
日焼けによるシミは、健康に害を与えるものではありませんが、かなり厄介なものです。日焼けによるシミを防ぎたい場合は、日焼け止めを塗る、長時間の日光浴を避けるなど、必要な予防策を講じるようにしてください。